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不倫慰謝料請求の法的根拠
いわゆる不倫と呼ばれる行為は、法律上では「不貞行為」と言われています。
民法第752条 夫婦は同居し、互いに協力し扶助しなければならない。
これは夫婦の同居義務、協力義務、扶助義務についての規定です。
明記はされてはいませんが、夫婦間の根幹的な義務として貞操義務(配偶者以外と性的関係を持たない)があると解されています。内縁の夫婦(事実婚等)においても同様です
そのため、配偶者以外と性的関係を持つ不倫は、貞操義務に違反しますので、法律上の不法行為となります。
民法第709条  故意又は過失によって他人の権利又は法律上保護される利益を侵害した者は、これによって生じた損害を賠償する責任を負う。
不法行為をしたものはそれにより被害を与えた相手に、損害賠償をしなければならないという規定です。この規定を根拠に不倫慰謝料請求を行うことになります。
慰謝料請求する相手は
不倫は一人ではできません。慰謝料を支払う責任は、配偶者と不倫相手の2人にあり、慰謝料請求は配偶者と不倫相手の両者にすることができます。そして、どちらか一方だけに請求することもできます。
民法第719条 数人が共同の不法行為によって他人に損害を加えたときは、各自が連帯してその損害を賠償する責任を負う。
慰謝料請求できる?できない?
不倫の相手方に慰謝料請求を行うには、不法行為について相手方に「故意または過失」があることが要件になります。
「故意」とは知っていて行うことです。不倫の行為があったときに相手が既婚者であることを知っていたということです。
「過失」とは不注意によるミスのことです。相手が既婚者であることを知ることができたにもかかわらず、不注意から気付かなかったということです。
この故意や過失があったことが不法行為の成立要件になりますので、不倫した配偶者が独身であると嘘をつき相手方がそれを信じていた場合などは、不倫相手に対して責任を問えるかどうか問題になります。
また、慰謝料を請求するには不法行為時に婚姻関係が継続している必要があります。既に離婚が決まっていたり、別居し事実上婚姻関係が破綻している等のケースでは慰謝料請求が認められないことがあります。
不倫慰謝料の相場
不倫による慰謝料の金額は、法律で基準が定められているわけではありませんが、一般的な慰謝料の額は100万〜300万円と言われています。結婚期間や不倫期間、離婚するか離婚しないかによって大きく変わってきます。他にも、不倫相手の経済状況や不倫の経緯や発覚後の経緯などの事実関係や個々のケースを考慮して決めることになります。

婚約破棄慰謝料請求の法的根拠
婚約は結婚の予約契約です。法律上の契約行為になります。契約である以上双方に契約履行義務が生じます。正当な理由なく義務を果たさずに婚約破棄した場合には、契約不履行責任を負うことになります。したがって婚約破棄によって経済的損失や、精神的苦痛を受けた場合には損害賠償を請求することができます。
民法第415条 債務者がその債務の本旨に従った履行をしないときは、債権者は、これによって生じた損害の賠償を請求することができる。債務者の責めに帰すべき事由によって履行をすることができなくなったときも、同様とする。
また、婚約破棄を不法行為ととらえ民法第709条を根拠に慰謝料請求をするという考え方もあります。
婚約破棄の正当な理由とは
過去の裁判例等から、婚約破棄の正当な理由と認められる可能性が高い例として、「不貞」「暴力」「精神疾患」などが挙げられます。性格の不一致、宗教上の理由、家族の反対、などは正当な理由として認められません。
婚約破棄慰謝料の相場
婚約破棄慰謝料についても法律で基準が定められているわけではありません。当事者の年齢、社会的地位、交際期間、精神的苦痛の程度、などにより変わってきます。過去の裁判例によると50万〜200万円の間で認められていることが多いようです。

離婚における慰謝料とは
離婚原因が相手の不法行為(不倫、DVなど)などである場合には、離婚原因を作った側に慰謝料支払い義務が生じます。離婚により精神的苦痛を受けた相手に対し、離婚原因を作った側に金銭を支払わせることで、多少でも精神的な苦痛を和らげるという側面もあります。

離婚慰謝料請求できる?
どんな離婚にも慰謝料が必ず発生するかというと、そうではありません。先にも記載したように精神的損害に対する賠償が慰謝料ですので、精神的損害を被っていない場合や、離婚に至った原因が双方にある場合などでは慰謝料の支払いは発生しません。例えば、性格の不一致や、双方が不倫していた、などといったケースです。

離婚慰謝料の相場

離婚慰謝料の額の相場ですが、支払う側の収入や有責性の度合いなどにより変わってきますが、裁判所が認定する一般的な額は50万円〜300万円の範囲が多いです。もちろんこれより多くなることもあれば少なくなることもあります。

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いつまで請求できるか
不法行為に関する慰謝料は、一定の期間を経過すると請求する権利が消滅します。これを「時効」といい、慰謝料の支払を受けることが難しくなります。時効は下記のいずれか短いほうの期間で完成すると法律で定められています。
不倫を知った時から3年間
不倫があったときから20年間
時効の進行を止める方法
裁判を起こす:裁判を起こして慰謝料請求を行った場合、その時点で時効のカウントはゼロに戻ります。
内容証明郵便で請求する:内容証明郵便などを送付して慰謝料を請求することを「催告」といいます。時効が一旦停止し、催告をしたときから6か月間は時効の完成を阻止することができます。また、催告後6ヵ月以内に裁判を起こすと、時効期間はなくなり、時効のカウントはゼロに戻ります。
時効後は、慰謝料請求はできないのか
「時効」といっても不倫慰謝料請求権が自動的に消えるということではありません。慰謝料請求の相手方が時効を主張(時効の援用)をしないと、慰謝料請求権は消滅しません。時効を知らずに「払います。」「分割なら払います。」などと支払う意思を示した場合、時効を主張できなくなります。この場合、消滅時効の期間が経過していても不倫慰謝料の請求は可能です。後で時効に気づいても、一度支払いを認めた以上、それを覆して時効を主張することはできません。
消滅時効が間近に迫っている場合には、まず内容証明郵便を送って時効を停止させることが肝心です。



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